2010年8月21日土曜日

ミランコビッチ・サイクル

地球が太陽の周りを回る公転(E)は実は一定ではない。太陽に近づく楕円を描くこともあるし、太陽から遠い楕円を描くこともある。約19,000~23,000年の周期で近づいたり、離れたりしている。また地球の地軸の傾き(T)も一定ではない。公転面に対して23.4度といわれるが、実は22~23.5度で変化している。この周期は約41,000年。さらに地軸の方向(P)もコマが回る(歳差運動)ように変化している。

セルビアの物理学者、ミルティン・ミランコビッチ(1879~1958)の理論は生前、証明が難しかったが、南極やグリーンランドの氷のデータ(氷床コア)で太古の温度変化がわかるようになり、事実と見られるようになってきた。

地球は氷期と間氷期を繰り返しており、今は間氷期。マンモスのいた氷期に比べれば高い気温だが、恐竜が全盛時代を迎えていた1億年前に比べれば、気温が低い。ミランコビッチの理論によれば、地球の気温は上昇中で、今後3万年間、次の氷期に入ることはない。

図はIPCC(気象変動に関する政府間パネル)の第4次報告書から。

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